はじめに
介護において、家族が入浴介助する場合、「滑って転んだらどうしよう」「腰を痛めてしまうかも」といった不安の声がよく聞かれます。
そんな悩みを軽減してくれるのが、回転式シャワーチェアです。
本記事では、回転式シャワーチェアの特徴やメリット・デメリット、選び方やおすすめ製品をご紹介します。
回転式シャワーチェアのメリットとデメリット
回転式シャワーチェアのメリット
移乗がスムーズでケガのリスクを軽減
座面が回転するため、イスに座ったまま自然に方向転換ができ、無理な体勢をとる必要がありません。

介助者の腰への負担が少ない
座面が回転することで、利用者さんの身体の向きを無理なく回転することができるため、入浴介助する時に、介助者の体への負担が軽減されます。
回転式シャワーチェアのデメリット
価格がやや高め
回転式シャワーチェアは、製品によって30,000円前後するものもあるため、高めの価格帯です。
設置にスペースが必要
回転機能を支える構造上、一般的なシャワーチェアよりもサイズが大きく、狭い浴室には不向きなことがあります。

対象者に合わせた選び方のポイント
設置スペースと浴室の形状
回転式シャワーチェアは通常のシャワーチェアよりもサイズが大きいです。
浴室が狭い場合、事前に洗い場の寸法を計測し、設置可能かを確認しておきましょう。

身体状況に合った機能選び
利用者さんの身体の向きを変える時、ひじ掛けや背もたれがあると安定した動作につながります。
また、回転ロックが掛かる製品は、安全な立ち座りを支援します。

2025年最新|おすすめの回転式シャワーチェア7選
シャワーチェア[ユクリア]ミドルSP 回転おりたたみN/パナソニック エイジフリー株式会社

特徴
- 360°回転座面:45°ごとにロックし、安全に方向転換が可能
- 折りたたみ式:背もたれ裏や脚部を片手で簡単に折りたたみでき、収納や移動が楽

- 防かび加工付き柔らかクッション:EVA素材のクッションに防かび処理が施され、衛生的かつ肌触り良好
素材
- 背もたれベース・座面ベース:ポリエチレン(PE)
- 背もたれクッション・座面クッション・肘掛けクッション:EVA樹脂
- 開閉レバー:ポリアセタール樹脂
- 脚パイプ:アルミニウム
- 脚ゴム:EVA樹脂
カラー
ホワイトベース+クッション色:オレンジ、ブルー、モカブラウン

サイズ
- 使用時本体寸法:幅 48.5〜52 cm × 奥行 48.5〜57 cm × 高さ 63〜73 cm
- 座面高さ:36〜46 cm(2 cm間隔で6段階調整)
- 座面寸法:幅 41.5 cm × 奥行 31.5 cm
- 肘掛け内寸:37.5 cm
- 折りたたみ時寸法:幅 48.5〜52 cm × 高さ 87〜97 cm × 厚さ 約 30 cm
- 重量:約 6.4 kg
- 最大使用者体重:100 kg

安寿 ひじ掛け付きシャワーベンチ “まわるくん”/アロン化成

特徴
- 座面・背もたれ・ひじ掛けが360°回転し、45°ごとにロックがかかる安心設計

- ロック解除レバーを引くだけで簡単に回転でき、身体の向き変更や洗身介助がスムーズ

- 跳ね上げ式ひじ掛けで移乗や介助時のスペース確保がしやすい

- 防カビ加工付きソフトパッドで衛生的に使える
素材
- 座部・背もたれ・回転台:ポリエチレン
- ひじ掛け・回転カバー:ポリプロピレン
- ひじ掛けグリップ:エラストマー
- ソフトパッド:EVA樹脂(防カビ加工)
- 脚部パイプ:アルミニウム
- 脚ゴム:合成ゴム(防カビ加工)
- カラー
- レッド/ブルー
サイズ
- 本体サイズ:幅51〜54cm × 奥行51〜54cm × 高さ68〜78cm
- 座面サイズ:幅40cm × 奥行35cm
- 座面高さ:36〜46cm(2.5cm間隔で5段階調整)
- 肘掛け内寸:39cm
- 重量:約6.3kg
- 最大使用者体重:100kg


回転シャワーいす HS4335/アズワン

特徴
- レバーを下げることで、座面が90度ごとに回転・ロック可能(合計360°回転)

- 背もたれは体の形に沿った設計で、入浴中の姿勢を安定
- 肘掛けは可動式で、移乗時に跳ね上げられる設計

- 組み立ては差し込み式で、工具不要の簡単仕様
- 脚部や座面素材には防カビ加工が施され、衛生的に使用できる
素材
- 座部・背もたれ:ポリエチレン(PE)
- パイプ:アルミニウム
- グリップ・マット:EVA(酢酸ビニル樹脂)
カラー
ブルー系(詳細なカラー名称記載なし)
サイズ
- 本体寸法:幅510mm × 奥行550mm × 高さ780~880mm
- 座面高さ:450~550mm(5段階調整/25mmピッチ)
- 座面サイズ:幅410mm × 奥行330mm
- 重量:約5.7kg
- 最大使用者体重:100kg

福浴 回転シャワーチェアー プチ・トール/サテライト

特徴
- 座面が360°回転し、身体の向きを変えるときにお尻に負担がかからない設計

- 座面の高さは34cm〜52cmまで8段階で調節可能。膝や股関節にやさしい設計

- コンパクトで軽量(約2.5kg)、ユニットバスや狭い浴室でも取り扱いやすい
- 回転機構にはステンレス+樹脂ロールベアリングを採用し、滑らかで安定した回転を実現
- 和風の住宅にも馴染みやすい落ち着いたデザイン
素材
- 本体:アルミ(ポリウレタン静電粉体焼付塗装)
- 回転機構:ステンレス+ポリプロピレン(PP)
- 座面:EVA発泡体
- 脚先:ゴム(滑り止め)
カラー
- 座面クッション:オレンジ
- 脚部:クリームイエロー(またはオレンジ)
サイズ
- 座面直径:約30〜30.5cm
- 座面高さ調整:34cm〜52cm(8段階調整)
- 底面サイズ:約34〜37cm四方
- 重量:約2.5kg
- 最大使用者体重:100kg

シャワーチェア 楽湯くるまるコンパクト/島製作所

特徴
- 座面が360度回転し、90度ごとに自動でロックがかかる安全設計


- コンパクト設計で省スペース、狭い浴室にも置きやすい
- 座面やゴムキャップが取り外せるため、水洗いや消毒がしやすく衛生的
素材
- 本体:アルミ、ナイロン、ポリプロピレン(PP)
- パッド(座面):EVA発泡体
- 足ゴム:TPR(熱可塑性ゴム)
カラー
- 座面:グリーン
- 脚部:ホワイト(グリーンアクセント)
サイズ
- 座面直径:約29cm
- 座面高さ:33 / 35.5 / 38 / 40.5cm(4段階調整)
- 本体寸法:幅33cm × 奥行35cm × 高さ39〜46.5cm
- 重量:約2.0kg
- 最大使用者体重:80kg


らくらく回転チェア/マキテック

特徴
- 座面が360度回転し、90度ごとにロックがかかる安心設計

- 座面の高さは35.5〜43cmまでの4段階調整が可能

- 軽量設計(約2.0kg)で、持ち運びや移動がしやすく狭い浴室にも対応
- EVA製の柔らかい座面パッドで座り心地がよく、水洗いや消毒も可能
素材
- 本体フレーム:アルミニウム
- 座面パッド:EVA発泡体
- 脚先のゴム:合成ゴム(TPR系)
- カラー
- ライトグリーン(座面)
サイズ
- 幅:約33cm × 奥行:約35cm
- 座面直径:約29cm
- 高さ:41.5〜49cm(座面高さ:35.5〜43cm・4段階調整)
- 重量:約2.0kg
- 最大使用者体重:80kg
シャワーいす ターンテーブルタイプ/矢崎化工

特徴
- ソフトマット成形シートで座り心地が良く、座位が安定する
- 座面はターンテーブル付きで360度回転し、方向転換がスムーズにできる
- アジャスター付きモデルは高さの微調整が可能で、段差のある場所でも設置しやすい

- 丈夫なフレーム構造で安定性が高い
素材
- フレーム:スチール(プラスチックコート)
- シート:ABS樹脂・ポリカーボネート
- マット:EVA樹脂
- ターンテーブル:ステンレス・EVA樹脂
カラー
ブルー系(マット部分)
サイズ
- 座面サイズ:440mm × 440mm
- 座面高さ:400mm(アジャスター使用で最大50mm調整可能)
- 背もたれ付き全高:670mm
- 重量:約6.2kg
- 耐荷重:100kg




まとめ
回転式シャワーチェアは、利用者と介助者双方の負担を軽減してくれる介護用品です。
選ぶ際には、設置スペース・身体状況・価格と機能のバランスを確認し、自分たちに合ったものを選びましょう。
快適な入浴が、日々の介護をより前向きなものにしてくれるはずです。
本記事がお役に立てますと幸いです。
福祉用具専門相談員9年目。日々の業務での福祉用具に関する知識や様々な情報を発信します。ツイッターも見て頂けると嬉しいです。
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