はじめに

在宅介護を始めるにあたって、どの介護ベッドを選べばいいのか迷っていませんか?
多くのご家庭で選ばれている介護ベッドメーカーの1つにパラマウントベッドがあります。
この記事では、初心者の方でもわかるよう「介護ベッド パラマウントベッド」の現行品全機種を比較解説しています。
製品の特長をもとにおすすめモデルも紹介し、「安心して長く使えるベッドを選びたい」と考える方へ役立つ記事となっています。
パラマウントベッドについて(簡単にご紹介)
パラマウントベッドは、1947年創業の日本の医療・介護用ベッドメーカーで、
国内の医療・介護施設で高いシェアと導入実績を持つ信頼のブランドです。
この高いシェアは、製品の品質・安全性・耐久性が厳しい現場で認められている証であり、
その技術とノウハウを活かし、家庭向けの介護ベッドも充実しています。
パラマウントベッド在宅向け介護ベッドシリーズ一覧
楽匠プラスHタイプ

楽匠プラスは、2020年発売された、パラマウントベッドの主力モデルです。
HタイプとXタイプの2種類があります。
Hタイプには、ベッド自体が傾斜する「ラクリアモーション搭載」と「プラスラインボトム」により、体を自然に起こせる構造が特長です。
ベッドのズレや圧迫感を軽減し、座った姿勢も安定。介助者の負担軽減にもつながります。
楽匠プラスXタイプ

Hタイプにある「ラクリアモーション」は搭載していませんが、超低床15cmまでベッド高を下げることができるのが特長です。
ベッドからの転落リスクが心配な方におすすめなモデルです。
背上げ時は、「プラスラインボトム」により、ベッドのズレや圧迫感を軽減します。
楽匠プラスHタイプとXタイプの違いについては、以下URLもご参照ください。
INTIME(インタイム)シリーズ

高級感あるデザインで、介護ベッドに見えないのが特長。
サイズ、機能、デザインをお好みにカスタマイズすることが可能で、
インテリアに調和し、利用者の気持ちにも配慮しています。
将来を見据えて介護ベッドの導入をお考えの方にもおすすめです。
INTIME(インタイム)には、3つのシリーズ(1000、3000、7000)があり、
そのうちのINTIME(インタイム)1000シリーズは、2023年にフルモデルチェンジをしています。

クオラONE

クオラONEは、2022年発売の介護ベッドです。
大手介護ベッドメーカーの中では、最安クラスで、コストパフォーマンスに優れています。
高機能は不要だけど、基本的な機能で十分という方にぴったりです。
デザイン性も良く、初期費用を抑えたい方に人気です。
安価ですが、パラマウントベッド製品なので、品質の信頼性が高いです。
サイドレール受けは、収納可能ですが、電動昇降の機構が、スイング昇降になります。
楽匠ウイング

2023年8月発売の100㎝の幅広モデルの介護ベッドです。
ラクリアモデルには、楽匠プラスHタイプと同じく「ラクリアモーション」を搭載しているので、
幅広サイズで高機能な介護ベッドをお求めの方におすすめです。
レント

全長がコンパクトに設計されており、電動昇降の機構が垂直昇降なので、
狭い場所に介護ベッドを設置される予定の方におすすめです。
比較的安価なモデルなので、コストパフォーマンスにも優れた介護ベッドです。
ボードカラーが、サンドホワイト、ソフトピンク、ミントグリーンの3色から選ぶことができます。
脚座変更で、床面15cmの超低床にすることも可能です。
サイドレール受けは、収納できません。
現行品ですが、2018年発売の製品ですので、探せば中古品もあるかもしれません。
楽匠Z(生産終了品)

楽匠Zは、2014年発売の楽匠プラスシリーズが発売される前の主力モデルになります。
現在の生産は終了しています。
ラクリアモーションを搭載しており、楽匠プラスHタイプの従来機種になります。
中古品は出回っていますので、高機能介護ベッドの中古品をお探しの方には、おすすめです。
Q-AURA(クオラ)生産終了品

安価な在宅向け介護用ベッドとして発売された製品です。
上記でご紹介した、クオラONEが2022年に新モデルとして発売されています。
現在は生産が終了しています。
安価な中古品をお求めの方は、選択肢の1つとしても良いかと思います。
楽匠S(生産終了品)

2005年に発売された、楽匠Zが発売される前のパラマウントベッド主力モデルです。
現在は、生産を終了しています。
床面高さ20㎝の超低床、らくらくモーション搭載で、基本性能高いため、
発売から年数が経ちますが、現役で使われている方も多い製品です。
市場に中古品が多いモデルなので、介護ベッドを安価に手に入れたい方におすすめです。
楽匠Feez(生産終了品)

床面高さ15㎝の超低床モデルとして、2016年に発売された製品です。
現在では、超低床仕様の楽匠プラスXタイプやレントがあるため、生産を終了しています。
市場に出回っている数は少ないですが、超低床の中古品をお求めの方には、おすすめの機種です。
パラマウントベッド在宅向け介護ベッドまとめ
機種名 | 特長 |
楽匠プラスHタイプ | ラクリアモーション+プラスラインボトムで自然な起き上がり。介助者の負担軽減にも◎。 |
楽匠プラスXタイプ | 超低床15cm。転落リスク軽減。プラスラインボトム搭載。 |
INTIME(インタイム)シリーズ | 高級感あるデザイン。カスタマイズ可能。INTIME1000は2023年にフルモデルチェンジ。 |
クオラONE | 2022年発売。低価格でありながら十分な基本機能。デザイン性も良く、コスパ重視の方に人気。 |
楽匠ウイング | 2023年発売。幅100cmの広幅モデル。ラクリアモーション搭載。幅広の高機能ベッドを求める方に◎。 |
レント | コンパクト設計で垂直昇降。狭いスペース向け。超低床15cm対応。3色から選べる。 |
楽匠Z(生産終了品) | 2014年発売。ラクリアモーション搭載。生産終了だが中古流通あり。Hタイプの前モデル。 |
Q-AURA(生産終了品) | 安価な在宅向けベッド。クオラONEが後継機。中古品狙いにおすすめ。 |
楽匠S(生産終了品) | 2005年発売。床面20cmの超低床。基本性能高め。中古品流通多く、安価で手に入れやすい。 |
楽匠Feez(生産終了品) | 2016年発売。超低床15cm。現在は生産終了。中古品は少なめ。 |
まとめ
本記事では、パラマウントベッドの特長と、シリーズごとの違いを初心者にも分かりやすく紹介してきました。
パラマウントベッドは、国内医療・介護施設の高いシェアを誇り、その信頼性は折り紙付きです。
耐久性・安全性・使いやすさといった基本性能はもちろん、在宅介護に対応したモデル展開も充実しています。
在宅介護では「長く安心して使えること」が非常に重要です。
機能が豊富すぎても使いこなせない、というケースもあるため、介護者・利用者双方の状況に合った機種選びが大切です。
パラマウントベッドは、そのバリエーションの広さと信頼性で、多くの家庭に寄り添っています。
これから介護ベッドの導入を考えている方が、本記事を通じて、最適な1台を見つけることができますと幸いです。
福祉用具専門相談員9年目。日々の業務での福祉用具に関する知識や様々な情報を発信します。ツイッターも見て頂けると嬉しいです。
https://twitter.com/fukushiyouguch
コメント