はじめに
普段、歩行器をご使用されている方の介護を行っている方にとって、通院や買い物などのシーンでは、車椅子移動の方が便利だと感じる方もいらっしゃると思います。
そのような場面で、役立つのが“車椅子代わりにもなるシルバーカー・歩行器”です。
歩行器移動と車椅子移動を兼ね備えており、外出の自由度を高めることが期待できるタイプの製品です。
本記事では、“車椅子代わりにもなるシルバーカー・歩行器”のメリット・デメリット、製品一覧をご紹介します。
シルバーカーを車椅子代わりにできるのか?
シルバーカーや歩行器を車椅子代わりにすることは、危険なので、やめましょう。
シルバーカーや歩行器は、人を乗せて移動することが想定されていません。
車椅子代わりに使用すると、バランスを崩してしまい、転倒などの原因になってしまいます。
車椅子を歩行器代わりに使用することも、同じ理由により、危険です。
車椅子兼用タイプのメリット・デメリット
メリット

車椅子兼用タイプのメリットは「歩行移動補助と車椅子移動を兼ね備えている」点です。
シルバーカーや歩行器は高齢者の移動の支えとなり、疲れた時にそのまま腰掛けて休むことができます。
また、車椅子機能により、介助者が背面から押して移動させることも可能です。
通常使用時は、シルバーカー・歩行器として使用し、通院や買い物時などは、ご家族の介助で、長い距離を移動することも可能になります。
デメリット
車椅子兼用タイプは、通常のシルバーカーより車体が大きく、重量もあります。
シルバーカー・歩行器として使用する際に、狭い通路を通れなかったり、収納や車載しにくい場合があることに注意しましょう。
また、あくまで「簡易的な車椅子」としての利用を想定しているため、長時間の乗車や段差の多い場所での使用には向きません。
購入前に、どのような場面で使うかを明確にしておくことが大切です。
【車椅子代わりにできる】車椅子兼用のシルバーカー・歩行器製品一覧
次世代歩行車 neo NOPPO(ネオノッポ)/カルバオン

特徴
・歩行サポート・座面付き・介助用車椅子代替の3WAY機能を備える
・前輪に7インチキャスターを採用し、段差乗り越え性能を向上
・駐車ストッパー付きブレーキ(パーキングロック機能)を装備
・ハンドル高さを7段階(25mm間隔)で調整可能
・背もたれ(バックサポート)は前後反転仕様で、前方・後方どちらからも座れる設計
・折りたたみ可能で、自立収納ができる構造
材質
・本体フレーム:アルミ合金
サイズ
・使用時寸法:幅65 × 奥行90 × 高さ78~93cm
・折りたたみ時寸法:長さ62 × 幅65 × 高さ90cm
重量
・約11kg
座幅
・35cm(フレーム間41cm)
座面高
・47.5cm
歩行車 アルク/日進医療器

特徴
・ワンタッチで「歩行車ポジション」と「着座ポジション」に切り替え可能
・歩行車時には前後輪で体重を支える構造で安定性を確保
・折りたたみ可能で収納性に配慮
・駐車ブレーキ付きで停止時の安全性を確保
・グリップ(ハンドル)高を複数段階で調整可能
・背もたれ(バックベルト)付きで座る際の安定感を補助
材質
・本体フレーム:アルミ
サイズ
・歩行車ポジション時:幅63 × 長さ71 × 高さ82 cm
・着座ポジション時:幅63 × 長さ87 × 高さ79 cm
・グリップ高さ(歩行車時):80~92 cm(段階調整)
・グリップ高さ(着座時):68~79 cm(段階調整)
・折りたたみ時寸法:幅63 × 長さ67 × 高さ79 cm
重量
・11.8 kg
座幅/座面サイズ
・座面幅:38 cm
・座面奥行:35 cm
座面高
・前座高(座面前):43.0 cm
・後座高(座面後ろ):41.5 cm
耐荷重
・75 kg
歩行器 車椅子兼用 四輪歩行車(1台3役)/Care-Parents

特徴
・歩行器・シルバーカー・簡易車椅子として使える3WAY仕様
・アルミフレーム採用で軽量かつ耐久性に優れる
・折り畳み可能で収納・持ち運びがしやすい
・ハンドル高さを複数段階で調整できる
・駐車ブレーキ付きで安全に停止可能
・屋内外兼用で使用シーンを選ばない
材質
・アルミニウム(フレーム)
サイズ
・使用時寸法:奥行 約90cm × 幅 約58cm × 高さ 約88cm
重量
・約11.1kg
歩行器 多機能椅子/KMINA

特徴
・屋内・屋外兼用の四輪歩行車・シルバーカー兼用設計
・折りたたみ可能で収納性に優れた構造
・ハンドル高さを調整できる機能付き
・ブレーキ操作および駐車ロック機能を装備
・耐荷重136kgと高めの設計で安心感がある
・歩行補助、座位休憩、簡易移動など多目的に活用可能
材質
・フレーム:アルミ合金
サイズ
・使用時寸法:奥行82 × 幅56 × 高さ95cm
重量
・9.5kg
3in1 多機能電動車椅子/Smallemon

特徴
・電動車椅子・電動アシスト歩行車・介助用車椅子の3役を兼ね備えた設計
・DC250Wモーターを2基搭載し、坂道や段差にも対応可能
・満充電で約20km走行、最高速度は約6km/h
・折りたたみ式でコンパクトに収納できる
・座幅45cmのゆったり設計
・片手操作・360度旋回が可能で操作性に優れる
材質
・フレーム:アルミニウム
サイズ
・使用時寸法:奥行100 × 幅64 × 高さ85cm
・折りたたみ時寸法:72 × 30 × 高さ92〜105cm
重量
・17.6kg
座幅
・45cm
まとめ
本記事では、「シルバーカー」や「歩行器」を車椅子代わりに活用したいと考えるご家族向けに、車椅子兼用タイプの特徴や選び方、代表的な製品を紹介しました。
“車椅子代わりにもなるシルバーカー・歩行器”のメリット・デメリットを導入の判断材料にしていただいた上で、ご本人、ご家族にとって、最適な1台を見つけていただけますと幸いです。

介護マーケットを運営しているもっちゃんといいます。
このブログでは、介護に関わるご家族や支援をされている方に向けて、介護ベッドや靴、手すりなど、日常で役立つ介護用品の情報をまとめています。
これまで多くのご家庭や施設で介護用品の選定をお手伝いしてきました。
現場で感じた体験をもとに、記事を書いています。
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「商品がたくさんあって違いがよくわからない」
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