はじめに
介護ベッドメーカーのベッドを購入したいと考えているけど、どの機種が良いかわからないと感じる方が多いのではないでしょうか?
介護ベッドは、一旦購入したら、返品や買い替えを気軽にできるものではありません。
可能な限り、製品の比較検討をしてからの購入をおすすめします。
今回は、介護ベッドメーカー製の中でも、コスト面で導入しやすい
パラマウントベッド「クオラONE」とプラッツ「ミオレットⅢ」の2機種をできる限り詳しくご紹介します。
上記2機種は、介護用ベッドの中でも、十分な性能があり、コスパの良い製品です。
本記事をご参照し、比較検討いただけますと幸いです。
”クオラONE”と”ミオレットⅢ”の比較するポイント
以下の7項目について比較しました。介護経験が浅い方でもわかりやすくご紹介します。
1.メーカーについて
介護ベッドメーカー「パラマウントベッド」と「プラッツ」について、あまりよくご存じない方に、各メーカーについて簡単にご紹介します。
2.機能の違いについて
リクライニングや昇降動作の他、リモコンの操作性等、機種ごとに機能の違いついて比較します。
3.ボード(ベッドの頭側と脚側に付く板)について
ボードの種類によって、見た目や機能性が異なります。
機種ごとにボードのバリエーションや選び方についてご紹介します。
4.サイズ
クオラONEとミオレットⅢのサイズバリエーションと選び方についてご紹介します。
5.オプション品
サイドレールや介助バー(ベッド専用手すり)等のオプション品についてご紹介します。
6.組み立てやすさ
ご自身でベッド組み立ての手配が可能な場合、組み立て費用を抑えることができます。
組み立てやすさは機種によって異なりますので、業者さんに組み立てを依頼せずにご自身で手配する場合は、参考にしてみてください。
7.価格について
クオラONEとミオレットⅢの価格について比較します。
メーカーについて
機能面のご紹介の前に、介護にあまりなじみがない方へ、それぞれのメーカーについてご紹介させて下さい。
介護ベッドメーカー「パラマウントベッド」と「プラッツ」の特徴についてご紹介します。
パラマウントベッド
「クオラONE」を製造するパラマウントベッドは、在宅介護・医療のベッドメーカーの中で、国内NO.1。
世界シェアでも業界2位の国内最大手メーカーです。
創業より培ったノウハウにより、医療分野でも認められる性能の高い製品を開発しています。
また、在宅分野でも「楽匠シリーズ」や「INTIMEシリーズ」など、ブランド力、機能性、デザイン性、安全性の高い製品を有しています。
メーカーの知名度や製品に対する人気は、シェア率の通りだと感じます。
プラッツ
「プラッツ」というメーカー名は、介護に馴染みのない方には、あまり聞いたことがないかもしれませんが、介護業界では有名ベッドメーカーの一つです。
2021年には、在宅介護ベッドメーカー業界シェア2位の出荷台数を誇り、高機能で低価格な製品を展開する勢いのあるメーカーです。
製品ラインナップには、今回ご紹介するコストパフォーマンスの高い「ミオレットシリーズ」や高機能な「ヨカロ」などがあります。
機能の違いについて
「クオラONE」と「ミオレットⅢ」それぞれの機能や特長についてご紹介します。
モーター数別の特徴と機種ごとの違いについて
1モーター(昇降のみ)

1モーター(昇降のみ)は、電動でベッドの昇降のみを行うことができるタイプのベッドです。
移乗動作の際にシンプルに高さ調整のみ必要な方向けです。
クオラONEは、床面高さ調節が25.0~60.0cm。
ミオレットⅢは、床面高さ調節:25.0~59.0cmとなります。
高さ調整範囲は、わずか1cmの違いなので、どちらもほぼ同じです。
1モーター(背上げのみ)

背上げ動作のみを電動で角度調整することが可能です。
背上げ角度は、クオラONEが0-75度、ミオレットⅢが0-70度となります。
膝上げ連動のON,OFFは変更することが可能です。
膝上げが必要ない場合は、背上げのみの設定ができます。
背膝連動した場合、膝角度は、クオラONEが0-12度、ミオレットⅢが0-22度となります。
1モーター(背上げのみ)のベッドでは、ベッド高の電動で調整ができないので、組み立て時にご利用者さんに合った高さにする必要があります。
クオラONEが、床面高:25・29・33cm(3段階)、ミオレットⅢが、床面高:25.0・31.0cm(2段階調整が可能となっています。
上記の床面高にマットレスの厚みが加わるので、組み立ての段階から、あらかじめ高さを計算しておきましょう。
背上げ機能の比較
クオラONEとミオレットⅢのどちらの機種にも背上げによる身体のずれを軽減する機能が備わっています。
クオラONEの背上げ機能
クオラONEの1モーター(背上げのみ)と2モーターには、背上げによる圧迫感・姿勢のずれを軽減する「ストレッチ背上げ」機能を搭載しています。

2モーター

2モーターは、ベッドの床面高と背上げ動作を電動で行うことができます。
1モーター(背上げのみ)と同様に、膝上げ動作は、単独で調整することはできません。背上げとの連動のみとなります。
膝上げ連動のON,OFFは変更することが可能なので、膝上げが必要ない場合は、背上げのみの設定ができます。
クオラONE、ミオレットⅢともに、背上げ機能の仕様については、1モーター(背上げのみ)と共通になります。
2モーション(クオラONEのみ)
クオラONEには、2モーターとは別に、2モーションの設定があります。
2モーターと2モーションでは、連動の動作が異なりますので、注意しましょう。

2モーションでは、背が40度まであがると膝が水平になるため、背角度を最大まで上げきらなくても、離床しやすい仕様になっています。
3モーター

3モーターは、電動でベッドの高さ調整、背上げ、膝上げ動作をそれぞれ個別に調整することができます。
安楽な姿勢保持が必要な方やベッド上で過ごす時間が長い方、むくみなどで脚の高さを調整したいかたにおすすめです。
クオラONEの連動動作には、「らくらくモーション」が搭載されており、連動ワンボタンで負担が少ない起居動作を自動で行うことができます。

3モーターのミオレットⅢも、背と膝の起居動作を自動で連動する機能を有しています。
「ヒップダウン機構」、「バックオフ機構」、「膝位置フィッティング機能」により、安楽な起居動作を支援します。
モーター数別の特徴についてのまとめ
起居動作については、クオラONEとミオレットⅢのどちらの機種にも身体のずれを軽減する機能が備わっています。
高身長な方で、膝屈曲位置を調整したい方には、「ミオレットⅢ」がおすすめです。
一方で、「2モーション連動」や「らくらくモーション」による連動起居動作をご使用になりたい方は、「クオラONE」がおすすめです。
「クオラONE」と「ミオレットⅢ」のモーター数別機能比較表
背上げ性能の比較
クオラONEとミオレットⅢ、両方の機種に身体のずれを軽減する機能が備わっています。
クオラONEの背上げ機能
クオラONEの1モーター(背上げのみ)と2モーターには、背上げによる圧迫感・姿勢のずれを軽減する「ストレッチ背上げ」機能を搭載しています。

ミオレットⅢの背上げ機能
ミオレットⅢの1モーター(背上げのみ)と2モーターは、背上げ時のズレを抑える「ライジングモーション機構」を採用しています。
背膝連動時、背と膝の角度を自動的に調整することで、身体のずれや腹圧を抑えます。

また、背上げと連動して臀部のボトムが傾斜する「ヒップダウン機構」、背圧と腹圧を軽減する「バックオフ機構」が搭載されています。(1モーター、2モーター、3モーター共通)
ヒップダウン機構 | バックオフ機構 |
![]() | ![]() 出典:プラッツ |
また、ミオレットⅢには、「膝位置のフィッティング機能」があるので、ご利用者さんの身長に合わせて、膝の屈曲位置を調整することが可能です。
身長により電動ベッドの膝位置が合わせづらい方におすすめです。
「膝位置のフィッティング機能」は、1モーター、2モーター、3モーター共通です。

昇降動作について
クオラONEは「スイング昇降」
電動でベッド高を調整する昇降動作は、クオラONEが「スイング昇降」、ミオレットⅢが「垂直昇降」となります。
クオラONEは、スイング昇降による高さ調整のため、前後に動作しながら昇降します。
十分なスペースを設けないで、昇降動作をした場合、壁などに接触してしまう恐れがありますので、
設置時には、壁から10㎝程度スペースを設ける必要がある点に注意しましょう。
ミオレットⅢは「垂直昇降」
ミオレットⅢは、「垂直昇降」を採用しています。
垂直昇降は、スイング昇降に比べて、省スペースで設置することができます。
前後の壁から1cm以上のスペースがあれば設置可能です。

昇降動作についてのまとめ
スイング昇降よりも垂直昇降の電動ベッドの方が、省スペースで設置が可能です。
できるだけ省スペースでの設置をお考えの方には、
垂直昇降の「ミオレットⅢ」がおすすめです。
「クオラONE」と「ミオレットⅢ」昇降方法比較表
昇降方法/機種名 | クオラONE | ミオレットⅢ |
---|---|---|
昇降方法 | スイング昇降 設置時、壁から10㎝程度スペースを設ける必要 | 垂直昇降 前後の壁から1cm以上のスペースで設置可 |
リモコン機能について
クオラONEのリモコン機能について
液晶付きリモコン

クオラONEが液晶付きリモコンとなっており、背や膝角度、昇降時の高さが液晶でわかる仕様です。
適正なリクライニング角度や立ち座りの高さを視認することができるのは、大変役立ちます。
メモリー機能搭載
メモリー機能により、2メモリーまで調整位置を記憶することができ、ボタン1つで記憶した位置に戻すことができます。
例えば、ベッドから車いすへ移動する際に、ベッド高を移乗しやすい高さに記憶したり、
ベッド上で食事しやすい背角度を記憶させるなど決まったポジションを毎日使用する方に便利な機能です。
呼び出しボタン付き

スマートフォンとリモコンをBluetoothで接続すれば、リモコン上部の呼び出しボタンで、呼びたし通知を送ることが可能です。
オプション品で、専用の呼出受信機もありますので、
スマートフォンをお持ちではない場合にも対応が可能です。

スマホアプリでベッドの操作が可能

専用アプリを使用すると、お手持ちのスマートフォンからも操作することが可能です。
無線で使用できるので、リモコンの配線が煩わしい方に便利な機能です。
ミオレットⅢのリモコン機能について

ミオレットⅢのリモコンには、液晶がありません。
液晶画面が無い代わりにシンプルな操作なので、複雑な操作が苦手な方におすすめです。
執筆時点では、販売流通が整っていないようですが、
液晶付リモコン搭載の「ミオレットⅢネクスト」がリリースされています。
液晶付きリモコンをご希望の方は、ミオレットⅢの新機種もご検討してみてください。
リモコン機能についてのまとめ
リモコン機能では、液晶表示があった方が多機能使用することができるため、クオラONEの方が便利です。
複雑な操作が苦手な方には、ミオレットⅢのシンプルなリモコンが好まれる場合もありますので、ご利用シーン応じてお選び頂ければと思います。
「クオラONE」と「ミオレットⅢ」リモコン機能比較表
ボードについて
ボードとは、ベッドの頭側と脚側に設置する板のことです。
ボードの種類によって、見た目の印象や使い勝手、ベッドの全長が変わりますので、
介護ベッド選びのポイントになる部分でもあります。
機能的な「樹脂製」とインテリアに馴染む「木製」の2種類が主流です。
樹脂ボードと木製ボードの特徴
樹脂製ボード…ボードの上部が手すり代わりになります。
耐久性が高い素材なので、傷の心配も少ないです。
小さな収納が付いているので、機能的に使用できます。
木製ボード…見た目が一般的なベッドに近い。
インテリアに馴染み、見た目の印象も良いです。
樹脂製よりも厚みがないので、省スペース。
ボード部分を手すり代わりに使用するなど、機能性を重視するなら、樹脂製ボード。
省スペースやインテリア性を重視するなら、木製ボードがおすすめです。
クオラONEとミオレットⅢのボードバリエーションについて以下にまとめましたので、参照してみてください。
「クオラONE」と「ミオレットⅢ」ボードバリエーション比較表
サイズについて
クオラONEとミオレットⅢのベッドの幅や長さのサイズについてご紹介します。
ベッドのサイズ選びについては、ご利用者さんの体格と設置スペースに適合するかどうかで決めるのが基本です。
また、マットレス幅やボードの種類によって、ベッドの全幅と全長が変わりますので、
事前に設置スペースに適合するか確認しておきましょう。
クオラONEのサイズについて
クオラONEにサイズについてご紹介します。
設置スペースに合うか参考にしてみてください。
クオラONEのベッド幅(マットレス幅)は、91㎝幅と83㎝幅。
ベッド長は、レギュラーとショートに工具なしで切り替えが可能です。
ロング仕様にしたい場合は、オプションの延長フレームが必要になります。
先に書いた通り、クオラONEの昇降動作は、「スイング昇降」ですので、
前後に数cm膨らみながら昇降します。
設置する時は、ベッドの全長に加えて、十分なスペースを設けるようにしましょう。
クオラONEのボード別ベッドサイズ(91cm幅)
樹脂製ボード(収納付き) | 木製ボード(スクエア) | 木製ボード(グリップ) | |
---|---|---|---|
全長 | レギュラー:209.6cm ショート:198.6cm | レギュラー:201.7cm ショート:190.7cm | レギュラー:201.7cm ショート:190.7cm |
全幅 | 99.9cm | 99.9cm | 99.9cm |
全高 | 64~99cm | 65~100cm | 65~100cm |
質量 | 87.5kg | 88.5kg | 88.5kg |
クオラONEのボード別ベッドサイズ(83cm幅)
樹脂製ボード(収納付き) | 木製ボード(スクエア) | 木製ボード(グリップ) | |
---|---|---|---|
全長 | レギュラー:209.6cm ショート:198.6cm | レギュラー:201.7cm ショート:190.7cm | レギュラー:201.7cm ショート:190.7cm |
全幅 | 92.9cm | 92.9cm | 92.9cm |
全高 | 64~99cm | 65~100cm | 65~100cm |
質量 | 86.5kg | 87.5kg | 87.5kg |
ミオレットⅢのサイズについて
ミオレットⅢのサイズについてご紹介します。
ベッド幅は、90cm幅と83cm幅の2種類です。
ベッド長は、工具なしでショート、レギュラー、ロングに切り替えが可能です。
ミオレットⅢは、「垂直昇降」なので、ベッド長に加えて前後に1cm以上壁から離れていれば、設置可能です。
ミオレットⅢのボード別ベッドサイズ(90cm幅)
樹脂ボード | 木製フラットボード | 木製宮付ボード | |
---|---|---|---|
全長 | レギュラー:204.0cm ショート:194.0cm ロング:218.0cm | レギュラー:202.0cm ショート:192.0cm ロング:216.0cm | レギュラー:217.0cm ショート:207.0cm ロング:231.0cm |
全幅 | 100.0cm | 100.0cm | 100.0cm |
全高 | 68.5~102.5cm | 68.5~102.5cm | 68.5~102.5cm |
質量 | 86.5kg | 87.5kg | 91.5kg |
ミオレットⅢのボード別ベッドサイズ(83cm幅)
樹脂ボード | 木製フラットボード | |
---|---|---|
全長 | レギュラー:204.0cm ショート:194.0cm ロング:218.0cm | レギュラー:202.0cm ショート:192.0cm ロング:216.0cm |
全幅 | 93.0cm | 93.0cm |
全高 | 68.5~102.5cm | 68.5~102.5cm |
質量 | 83.0kg | 84.5kg |
サイズについてのまとめ
クオラONEとミオレットⅢは、工具なしで幅や長さを変更することができますが、
サイズ変更には、ボードとマットレスそれぞれ別のサイズを用意する必要がある点に注意しましょう。
介護ベッドのサイズ選びについては、ご利用者さんの体格と設置スペースに適合するかを事前に確認する必要があります。
介護ベッドのサイズ選び方について詳しく知りたい方は、以下のページもご参照ください。
オプション品について
介護ベッドには、ご利用用途に応じて、オプション品が用意されています。
マットレスについては、ベッドとマットレスの幅と長さが同じであれば、各社共通でご利用頂けます。
また、ベッド用テーブルも共通でご利用頂けるため、ご紹介を割愛いたします。
クオラONEのオプション品
サイドレール
スタンダードタイプのサイドレール
標準的な長さのサイドレールです。
全高50.3cmのKS-161Qと全高56.3cmのKS-171Qがあります。
床ずれ防止用マット等の厚みがあるマットレスをご使用で、転落の心配がある場合は、KS-171Qがおすすめです。
パラマウントベッドでは、ソフトカバー付きサイドレールがあります。
柵の隙間に腕を挟めてしまう等の対策が必要な場合に有効です。
カバーには、ホワイトアイボリーとベージュの2色があります。
KS-161Qが全高51cm。KS-171Qが全高57cmとなります。

サイドレールのすき間をふさぎつつ、視認性を確保できるクリアカバータイプもあります。
インテリアが気になる方には、木目柄のサイドレールもラインナップされています。
木目柄は、明るめのミディアムとウォールナットの2パターンがあります。
コンパクトタイプのサイドレール
軽量樹脂製タイプのサイドレール

サイドサポート
サイドレールでは、拘束感がある方向けの転落を予防するオプション品です。
背上げ動作に応じて一緒に動く「ボトム取付式」と
ベッド取付穴にしっかり固定する「オプション受差込式」があります。

ベッド用手すり
ベッド用手すりは、ベッドからの立ち座りや起き上がりの際に、
役立つ電動ベッドの専用手すりです。
ベッド取付穴に固定しているので、手すりとして安全にご使用頂けます。
サイドレールは、ベッド取付穴に差し込んでいるだけなので、
手すり代わりに使うと、サイドレールごと外れてしまう心配がありますので、気を付けましょう。
ベッド用手すりには、「スイングアーム介助バー」と「サイドグリップ」があります。
「スイングアーム介助バー」は、ベッドからの立ち座りを補助するためのオプション品として使用頻度が高いです。
スイングアーム部は、ご利用者さんの立ち座りや方向転換がしやすい角度に調整が可能です。
「サイドグリップ」は、スイングアーム部がないベッド用手すりです。
「スイングアーム介助バー」に比べて、コンパクトに設置ができるので、
ベッドの設置場所が狭い場合にも有効です。
ベッド用てすりオプション
必要に応じてベッド用手すりの足元側に取り付けるサイドレールです。
治療・補助用具
ベッド上で点滴を行うときに使用するポールと取付用ホルダーです。
樹脂ボードのみのオプションになります。
ベッド操作機器
災害などで停電が発生した場合に、電動操作に必要な電気を供給することができるオプション品です。
キャスター
ベッドの位置を移動する必要がある場合に使用するオプション品です。
厚生労働省の基準を満たした介護ベッドは、非課税対象ですが、
キャスターを取り付けた介護ベッドは、課税対象になりますので、購入の際には注意しましょう。
介護ベッドの非課税要件については、以下の記事もご参照ください。
また、キャスターロックをかけ忘れてしまうと、移乗の際に危険がありますので、
ベッド位置の移動が必要ない場合には、キャスターを取り付けないことをおすすめします。
ハイトスペーサー
ベッド下を有効に使用したい場合など必要に応じてベッドの最低床高を高くするオプション品です。
脚座シート
フローリングや畳に傷がつかないように、介護ベッドの脚座下に敷いて使用します。
滑りやすいフローリングには、ベッドが動いてズレないようにゴムシートを敷くのがおすすめです。
呼出受信機
ベッドのリモコンから呼び出し機能を使用する時に、使用できる専用受信です。
スマートフォンを受信機として用意できない場合に便利です。
ミオレットⅢのオプション品
サイドレール
ロングサイドレール
レギュラーサイドレール
ショートサイドレール
ベッド用グリップ
プラッツ製品専用手すり「ニーパロ」には、
スイングアーム部が自動ロックする「ニーパロプラス」と
レバーロック式の「ニーパロL」があります。
ニーパロには、ひさパッドがついており、ご利用者さんの膝を支えにして、立ち座り時補助として役立ちます。
ニーパロ+(プラス)
ニーパロ+は、スイングアーム部が自動ロック式になっています。
スイングアーム部のロックをかけ忘れる心配がある方におすすめです。
ロックを解除するには、解除ハンドルを捻って下におろす必要があるので、
認知症の方にも有効かと思います。

ニーパロL
ニーパロLは、スイングアーム部がレバーロック式となっているため、
安全性に配慮しつつ、ロック解除がしやすいです。
介助者が主にご使用になる場合は、ニーパロLの方がおすすめです。
ハンドグリップ
ハンドグリップは、パラマウントベッドで言うところのサイドグリップと同じ用途の製品です。
ニーパロに比べて、コンパクトに設置ができるので、ベッドの設置場所が狭い場合にも有効です。
人感センサー付きフットライト
夜間にベッドからトイレなどへ移動する際に暗所の安全を確保するためのライトです。
電源は、ベッドから供給されるため、電池切れの心配がありません。
意思伝達装置スイッチ接続キット PE07-S1
意思伝達装置で昇降やリクライニング等、電動ベッドの操作を可能にする接続キットです。
床キズ防止カーペット
電動ベッドの重みでフローリングや畳に傷がつかないように、
介護ベッドの脚座下に敷いて使用します。
キャスター
ミオレットⅢ対応のキャスターです。
ハイトスペーサー
ミオレットⅢ専用ハイトスペーサーです。
お手持ちのサイドテーブルがベッドのフレームに閊えてしまう時等、
ベッドと床の間を広く取りたいときに使用します。
酸素ボンベホルダー
酸素ボンベをベッドのボードに設置することができるホルダーです。
組み立てについて
電動ベッドの組み立ては、労力に加えて体力も必要なため、組み立てに自信がない方は、
業者さんに組み立てを頼むことをおすすめします。
自前で組み立てを行う場合は、以下を参照しながら、チャレンジしてみてください。
組み立て方法は、各メーカーがyoutube上にわかりやすく動画をUPしていますので、
参考にしてみてください。
以下の組み立て動画では、1人で組み立て作業を行っていますが・・・。
実際は、「各パーツを設置場所に移動」→「各パーツの梱包を解く」
→「組み立て」→「ベッドの設置位置を調整」→「梱包資材の処分」という作業が発生します。
特に重量のある部品(特にフレームやモーター部)の組み立てや移動は、結構な労力が必要です。
安全のためにも2人以上で作業を行うようにしましょう。
ミオレットⅢの方が、ピンや割ピンを使用する数が少ない上、
パーツの軽量化が図られているので、比較的組み立てやすい仕様になっています。
クオラONE組み立て方動画一覧
クオラONE・1モーター組み立て方法
クオラONE・2モーター組み立て方法
クオラONE・3モーター/2モーション組み立て方法
ミオレットⅢ組み立て方動画一覧
価格について
最後に「クオラONE」と「ミオレットⅢ」の価格について比較します。
本記事に記載の価格は、投稿時点での調べになりますので、参考としてお考え下さい。
クオラONEの価格
クオラONEの参考価格(非課税)は、315,000円~370,000円とされています。
投稿時点での楽天市場での最安値は、2モーターで13万円台~、3モーターで14万円台~となっています。
2モーター 83㎝幅


2モーター 91㎝幅


3モーター 83㎝幅


3モーター 91㎝幅


ミオレットⅢの価格
クオラONEの参考価格(非課税)は、334,000円~391,000円とされています。
投稿時点での楽天市場での最安値は、2モーターで14万円台~、3モーターで16万円台~となっています。
当方調べでの最安値リンクは、以下となりますので、ご参考にしてみてください。
2モーター 83㎝幅


2モーター 91㎝幅


3モーター 83㎝幅


3モーター 91㎝幅


価格についてのまとめ
投稿時点での、実勢価格はクオラONEの方が安価でした。
昇降機構が、水平昇降の電動ベッドの方が、価格的に高いです。
クオラONE(スイング昇降)とミオレットⅢ(水平昇降)では、
水平昇降を採用しているミオレットⅢの方が価格が高くなるのは、致し方ないかと思います。
記事のまとめ
クオラONEとミオレットⅢについて、できるだけ詳しくご紹介させていただきました。
2機種の大まかな違いとして、
クオラONEは、液晶リモコンで、ミオレットⅢより安価。
ミオレットⅢは、水平昇降で、狭いスペースにも設置が可能。
どちらの機種がご利用者さんのニーズに合致するか、
比較検討するツールとして、本記事をお役に立てていただけると幸いです。
福祉用具専門相談員9年目。日々の業務での福祉用具に関する知識や様々な情報を発信します。ツイッターも見て頂けると嬉しいです。
https://twitter.com/fukushiyouguch
コメント